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今回も頂くことができました。 KUMONの「高進度学習者賞(高進度部門)」。

現在、小学4年の長女は、中学1年の国語を、どーにかこーにか勉強することで、ギリギリこの賞を貰える可能性が継続しているのですが、さすがに、宿題のレベルが難しくなってきています。

親でもちょっと本気出さないといけないレベル(^_^;)

本人は地道に頑張っていますが、次も貰えるといいなぁ~。

2017年09月投稿……KUMON「高進度学習者賞(高進度部門)2017」

各メディアでの高評価ぶりに、とうとう我慢しきれずに買ってしまいました、SIGMAの「135mm F1.8 DG HSM」。

やはり良いですねぇ、コレ……!

アダプター経由でa7R2とかにつけても良いのですが、重量バランス的にはやや難あり。
なので、防湿庫の肥やしになっていた5D3を久しぶりに引っ張り出して、楽しんでおります。

この焦点距離のレンズとしては、手ぶれ補正が無いのだけが残念。
室内ではシャッタースピードを1/160等に固定し、ストロボ(天井バウンス)を、という使い方が基本になりそうです。

背景は、これでもか!というくらいに大きくボケますし、ボケ味も最高。
ボケ過ぎじゃない? と家人にも言われましたが、気にしません(^_^;)。
せっかくフルサイズのカメラでポートレートとるなら、これくらいボカしたい、ってのが人情ってものですよね~。

2017/09/06投稿……SIGMA「135mm F1.8 DG HSM」

今さらながら、な投稿ですが……。

8/27(日)は、お世話になっている樋川車輌・樋川自動車さんの「お客様感謝祭2017」に、娘たちを連れてお邪魔しました。

ホントはミニ四駆のイベントもあるということで、長男も連れて行きたかったのですが、あいにくと夏風邪で、長男とママはお留守番でした。

その弟の分も、ということで張り切った?のかどうか、娘たちは、出張動物園や、ネイルアート、らくがきカー、プラ板作成などなど、数々のイベントを精力的に楽しみ尽くし、満足して帰途に尽きました。

毎年のことですが、ソバも焼き鳥もアイスも、全て無料ですからね。 ホント、樋川さん太っ腹!
(社長はダイエットに成功して、かなり痩せてましたけど)

それにしても、最後の写真、長女作のプラ板なのですが、無駄にクオリティ高くないですか。
用意された絵をなぞったとはいえ、ここまで忠実に描かなくても。 こういうのに熱意を燃やさずに、日々の宿題を早く片付けてほしい……(^_^;)

2017/08/27の出来事

わかば事務所のニュースレターvol.11(最新号)ができました!

当事務所では、【不】定期にお取引をいただいている企業様や金融機関様に対して、ニュースレターを発行しご郵送しております。

毎回相談を受けた法律問題の解説をメインに構成しておりますが、今回のテーマは「寄与分(相続問題)」と「知っておきたい判例解説(認知症高齢者の徘徊による事故)」「事業用借地権」の3本立てです。これまで原稿書きから校正まですべて私一人でやってきましたが、紙面を充実させるために、青森オフィスの葛西司法書士にも原稿書きを協力してもらいました!

年に3~4回程度しか発刊できていないのですが、結構作るの大変なのです。ただ、企業様や金融機関様などに届けると「いつも読んでいますよ」と声を掛けられ、嬉しい反面、「やめられないし適当なものは作られない」という気持ちになります。

下記アドレスをクリック、又は上記タグの右端「ニュースレター」の部分をクリックしていただけると、最新号のニュースレターをご覧頂けます。
http://aozorahoumu.net/download/wakaba_news_11.pdf

お暇な時に、気分転換で読んでみて下さい!!

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この投稿は、次のページから転載したものです。
 ・ マイベストプロ青森 コラム

不動産競売でアパートを落札した際の注意点

 

1.「3点セット」って知っていますか?

不動産競売に際して物件を落札しようとする方がまずやらなければならないことがあります。それは、いわゆる「3点セット」の熟読です。全国の不動産競売の情報は裁判所が運営するサイトから情報を入手することができます。下記サイトをご参照下さい。「3点セット」とは、次の文書のことをいいます。この3点セットを熟読しないとトラブルに巻き込まれる可能性もあり、大変重要な書類です。
①物件明細書
競売にかかる不動産の表示及び買受人(競落人)が負担することとなる他人の権利、物件の占有状況などの特記事項が記載されています。特に「買受人が負担することとなる他人の権利」の部分が重要です。
②現況調査報告書
対象不動産の「今」が記載されています。誰が使用しているのか、空き家なのか。物件の関係者からの聞き取り事項。対象物件の案内図、土地の公図や建物図面、そして現況(外観・内部)の写真が掲載されています。
③評価書等
不動産鑑定士による対象物件の評価額が記載されています。
(不動産競売物件情報サイト:http://bit.sikkou.jp/xxW00_sv_0000Action.do

2.「買受人が負担することとなる他人の権利」とは

①物件明細書に「買受人が負担することとなる他人の権利」という欄があります。この欄が「なし」と記載されている場合には、実際に使用(占有)している人がいたとしても、手続を踏めば法的に退去させることができます。仮にアパート1棟を落札し、9部屋のうち7部屋が既に入所していたとしても、この欄が「なし」であれば、それぞれの賃貸借契約は引き継がないこととなりますので、一斉に退去を求めることができます。(退去を望まない場合には、新たに入居者との間で賃貸借契約を締結し直す必要がありますので、注意が必要です。)
逆にこの欄に「賃借権の表示」があった場合には、競落したとしても、その占有者の使用を認めなければなりません。ただ、賃貸人としての地位を承継しますので、その後の賃料は落札者(新所有者)が受けとることができます。

3.旧所有者(旧貸主)に差し入れてある敷金はどうなるのか?

仮に入居者が旧賃貸人に敷金を差し入れていた場合、「買受人が負担することとなる他人の権利」に記載された賃借権は競落人に対抗できる(使用を継続できる)こととなりますので、この場合競落人が賃貸人の地位を承継します。従って賃借人が退去する際の敷金の返還義務をも承継します。敷金が10万円であれば、入居者が退去した場合は10万円を返還しなければなりません。本来であれば旧賃貸人からその敷金10万円を受けとり、そのお金を入居者へ支払うことになりますが、競売にかかる程経済状態が悪化した人ですから、敷金を回収することは難しく、現実的には競落人が敷金を負担することがほとんどです。
従いまして、アパートを競落しようとしている人は、引き受けなければならない賃借権がある場合、その敷金を自分が負担して支払う覚悟で参加しなければなりません。
一方で、「買受人が負担することとなる他人の権利」の欄が「なし」であれば、実際に入居している人がいたとしても、退去の際に、敷金を返還する必要はありません。

4.対抗できる賃借権とそうでないものの違い

賃借中の建物が競落された場合、競落人が引き受けなければならない賃借権かどうかは、賃借人(アパートに住んでいる人)が部屋の引渡しを受けた時期によって異なります。
①建物の第一順位の抵当権設定登記よりも前にアパートの引渡しを受けていた場合
この場合は、建物賃借権が抵当権に優先しますので、建物が競落されても新賃貸人は賃借権を引き継がなければなりません。
②建物の第一順位の抵当権設定登記よりも後に引渡しを受けた場合
この場合は、新所有者は賃借権を引き継ぎませんので、競落後引渡命令によって、簡易に建物の引渡しを受けることが可能です。もっとも、建物の賃借人は、競売における買受けの時から6ヶ月間は建物の引渡しを猶予されます。

5.余談:アパート入居契約の重要事項説明

アパートを借りるときに宅建業者が重要事項説明をします。その際に、抵当権等担保権の有無を説明されます。私も学生時代アパートを借りる際、この説明を受けたのですが、何で説明するかわかりませんでした。これまでのお話しで皆様もご理解いただいたと思いますが、既に抵当権が設定されているアパートに入居した場合には、入居者の意思に関わりなく競売により退去を迫られるリスクがあるということになります。私が退去を迫られる入居者の立場だったら、困りますよね・・・

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この投稿は、次のページから転載したものです。
 ・ マイベストプロ青森 コラム

【BLUE SKY】 VOL.10(最新号)発刊

当法人では、【不】定期にすでにお取引をいただいている企業様に対して、ニュースレターを発行しご郵送しております。

今回のテーマは「民事信託(家族信託)」と「位置指定道路」です。
民事信託は今専門家の間では注目されている分野です。そして「位置指定道路」は相談も多いし、トラブルも多い道路の問題です。


お時間の空いたときに是非ご覧下さい!


vol.10【民事信託(家族信託)・位置指定道路】
http://aozorahoumu.net/download/wakaba_news_10.pdf

 

成年後見制度を使うといくらかかるのですか?

成年後見制度の相談を受ける場合に必ず聞かれる質問が成年後見人の報酬に関する質問です。成年後見人が親族の場合(例えば父の後見人を娘が務める場合)には無報酬で行うことが多いと思いますが、相続や保険金請求などの法律問題がかかわる案件や、単に財産が多い場合には、裁判所は親族ではなく、研修を積んだ専門家(司法書士・弁護士・社会福祉士)を選任する傾向があります。現在全国の家庭裁判所に申し立てられる成年後見人選任事件において、専門家などの第三者が後見人を務める案件は全体の57.8%に及んでいます(平成25年の数値)。そもそも親族に後見人をやらせず、専門家を選任する理由については、前回のコラム「市民後見人について取材を受けました」をご覧下さい。

成年後見人の報酬には目安があるのです

専門家が成年後見人になった場合には報酬をいただくことになります。報酬の目安は青森家庭裁判所のホームページに、目立たないですがきちんと掲載されています。

報酬額のめやす
それによれば、成年後見人の月額基本報酬は2万円です。また管理する財産が1000~5000万円であれば月額3~5万円となっています。また相続などの特別の法律問題を解決した場合には、別途加算報酬があります。ただ、本人の財産が少ない場合には、月額1万円になったりと、本人の収支バランスを考えて、裁判所が報酬額を決定します。また、この報酬は1年間働いた分として、1年ごとに支払われることになります。

この報酬は誰が支払うのですか?

この成年後見人の報酬は誰が支払うのかですが、これは本人の財産から支弁されます。他の人(配偶者や子ども)に請求されることはありません。本人の財産がなくなった場合には、成年後見人の報酬はないこ(ボランティア)とになります。生活保護を受けている方の成年後見事件は市町村が後見人の報酬助成を予算立てしていることが多いので、市町村から頂くこともありますが、原則本人の財産から裁判所が決めた報酬額を頂くことになります。

親族の方からすれば、高い報酬だと思われるかもしれません。ただ成年後見人を務める私たちからみれば、他人の財産を預かるという大変責任の重い仕事ですので、その対価として報酬はいただくことになります。私たちもその報酬に見合った働きをしなければならないと考えています。


先日市民後見人について電話取材を受けました(6/17東奥日報朝刊に掲載されています)。コメントだけでは真意が伝わらないので、このコラムを利用して、市民後見人についての意見を述べたいと思います。なお紙面の都合上、市民後見人の制度については私が所属している公益社団法人成年後見センター・リーガルサポートが発行している「リーガルサポートプレス」をご参照下さい(http://www.legal-support.or.jp/public/press.html

成年後見制度の現状(最高裁判所発表の統計から)

平成12年にスタートした成年後見制度。当初成年後見の申立事件(平成12年は9,007件)により選任された成年後見人の9割は配偶者、子などの親族であり、残り1割が司法書士・弁護士を始めとする第三者(専門職)後見人でありました。
しかしながら、第三者後見人の割合は徐々に上がり続け、平成25年1月~12月までの成年後見の申立事件(年34,548件)により選任された成年後見人等の約57.8%が第三者後見人となっています。成年後見人を誰にするのかというのは最終的に裁判官が決定します。仮に成年後見申立時に親族を候補者としたとしても、裁判官が第三者後見人を選任することができます。つまり、家庭裁判所は、親族後見より第三者後見を選択しているということがみてとれます。

なぜ第三者後見人が選ばれるのか

それは成年被後見人と成年後見人との間が親密であればある程、「公正な第三者」として財産を適切に管理するという意識が薄れていくからです。家庭裁判所から「成年後見人」という身分を与えられることにより、仮に夫や父親の財産であったとしても、成年被後見人の財産に「他人性」が生まれます。赤の他人の財産を管理することと同じになるのです。その財産を不適切に使ってしまった場合(例えば、被後見人の預金から後見人の生活のためにお金を引き出して使ってしまうことなど)、それは業務上横領に該当することになります。
最近司法書士や弁護士などの第三者後見人による業務上横領がニュースになっていますが、それは実は氷山の一角であり、このような不適切な財産管理により問題となる多くのケースが親族後見による横領事件なのです。

なぜ親族後見に不適切な財産管理が多いのか

例えば、こんな会話父と娘の会話。「おじいさん、今月たかし(孫)の塾の夏期講習があって講習代が10万円するの。大事な高校受験前の夏だし。なんとか受けさせたいの。援助してくれない。」「しょうがないな。たかしの将来のためだからな」と、娘は父から10万円を援助してもらいました。それを聞いたあなたは「それはおかしい!」とは思わないでしょう。でも、娘が父親の成年後見人だった場合、話は異なるのです。
「大学進学の冬期講習のお金10万円もかかるんだ?うちにはお金がないしなあ。たかしも頑張っているから受けさせたいな。そういえばおじいさん、たかしが中学の時の夏期講習のお金も出してくれたし、きっと(今はぼけちゃって聞けないけど)援助してもいいよって言ってくれるはず♪」と言って、成年被後見人の預金口座からお金を引き出し、講習代にあてました...これが不適切な財産管理の一例です。
前半の例のように、おじいさんが十分な判断能力があるのであれば、自由に自分の財産を使ってもよいので、娘に孫の教育資金をあげても良いのです(おじいさんと娘の間に10万円の贈与契約が成立したと評価することができます)。
財産管理においてお金を支出する場合のメルクマールはその支払いに「法的義務があるかないか」で判断をします。従って今回のケースについてもおじいさんに孫の教育費を支出する法的義務があるかないかということになります。言い換えれば、娘がおじいさんを「孫の教育資金10万円を支払え」という内容の裁判を提起し、娘が勝訴し、家庭裁判所がおじいさんに支払いを命じるのかという問題と同じことなのです。そのような支払命令が下されないということは皆さんお分かりかと思います。

後見人を監督するのは家庭裁判所です

後見人の仕事(適切な財産管理を含めた後見業務)を監督するのは家庭裁判所です。後見人による不適切な後見業務により、成年被後見人の財産に損害が出てしまった場合、監督責任を問われてもおかしくはない立場なのです。ですから、家庭裁判所としては他人の財産を預かるための基礎的な知識(研修)と倫理を兼ね備えた第三者に成年後見業務を担って欲しいため、第三者後見の割合が高くなってきているのです。
一方で、成年後見業務を扱う専門家の数は限られています。司法書士・弁護士の全員が成年後見業務を行っているわけではありません。司法書士でいえば全体の4分の1くらいです。成年後見業務は他人の財産を預かるという責任が重い仕事であり、また通常の不動産登記や会社登記と異なり、長期間(成年被後見人が亡くなるまで)の業務であります。加えて関係者(司法書士等は親族間の紛争性の高い案件が多いです)との調整役を担うことにもなります。報酬も仕事量に比して実入りが良い仕事とはいえないため(プロボノ活動の一つ)、成年後見業務を扱う司法書士等専門家の数も自然と限りがあります。そこで、今後の超高齢化社会に向けて、第三者後見人候補者の数を更に増加させなければ対応することができないことは目に見えています。司法書士でも弁護士でもない後見業務について知識と倫理を兼ね備えた人が必要となるのです。その筆頭株が「市民後見人」なのです。

市民後見人団体の乱立は問題あり

それでは市町村が市民を集めて独自に研修会を開催し「市民後見人」を養成したからといって、すぐに家庭裁判所がその人たちを第三者後見人として選任するでしょうか?
家庭裁判所が法律専門職以外の人を財産管理人に選任することはまれであります。原則は弁護士であり、現在多くの後見事件を扱っている司法書士や社会福祉士も研修制度の充実(司法書士は2年に1度12時間以上の研修を受けることが候補者登録要件となっている。社会福祉士会の「ぱあとなあ」も研修制度を用意している)と執務管理の徹底(司法書士が行った業務を家庭裁判所に報告する前に司法書士がチェックをする体制が整えられている)を長年続けることで家庭裁判所の信頼を得られ、現在は後見人候補者供給団体として認められているのです。
市民後見人は今始まったばかりの制度です。「私は沢山勉強をしてきましたので、後見人になることができます!」と言ったところで、まずは家庭裁判所の信頼を得なければ選任されないのです。また、誰か一人でも思い込み等により不適切な後見業務をしてしまい、結果として解任にされた場合、その団体の信頼は地に落ちるばかりか、そのようなことが続けば市民後見人自体の信頼もまた失われてしまうのです。
また、様々な市民後見の団体を立ち上げた場合、それぞれのルールで後見業務を形作ってしまうと、せっかく始まった市民後見制度は玉虫色となってしまいます。市民後見人はその後見業務をする人のスキルアップの為にあるのではなく(スキルや報酬を目当てに後見業務に付きたいのであれば司法書士や弁護士、社会福祉士の資格を取得し後見業務を行うべきであると考えます)、「地域福祉の実現」のために必要な制度であると考えています。自治体と法律専門職が必ず関与し、研修制度の充実と執務管理について一定のルールを定着させ、全国統一レベルで広げていかなければ、せっかくの市民後見人制度が脆くも崩れてしまうと危惧しているのです。

以上の理由から、市民後見人制度については「積極的・慎重論派」なのです。

お墓は誰が引き継ぐの?

誰もがかならず最後に行きつく先がお墓です。お墓の問題はどの家族においても避けては通れない問題です。お墓は、お寺の檀家となり墓を建てる方、お寺ではなく自治体が運営する霊園にお墓を作る方、お墓は作らず海に散骨する方、埋葬の仕方はいろいろですが、弔う気持ちは一緒です。「先祖代々」という一つのお墓に入ることもあれば、親とは別に自分たちの家族の墓を別に建てる方もいらっしゃいます。このような一家のお墓の他に祭具(仏壇など)、系譜 (家系図)といったもの(祭祀のための道具)がありますが、これらは一体誰が受け継ぐのでしょうか。

お墓の引き継ぎは「相続」ではありません

旧民法では、「家」を中心として?祖先の祭祀を絶やさないこと、?子孫の繁栄を祈ることが、相続の中でとても重要視されていましたので、祭祀を営むための祭具やお墓は、家督を相続するもの(戸主)が受け継ぐものと定められていました。
しかし、戦後の新しい民法では、「家」制度を解体し、 家督相続も廃止しました。 相続は共同相続制として、 祭祀の継承については相続からは切り離しました。

そのため、墓を守り祭具を預かり法事などの祭祀を主宰する者を誰にするかは、法的には相続とは別の問題として扱われるようになりました。ですから、お墓や祭具や系譜などは相続財産として算入されず、相続税の対象にもなりません。

現行民法の弊害

現行民法では祭祀承継について896、897条に規定しています。お墓や祭具を相続財産から切り離した上で、「慣習に従って、祖先の祭祀を主宰すべき者がこれを承継する」と定め、但書きとして「被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者がこれを承継する」と規定しています。
このように、戦前の封建的家父長制を廃止するために、相続と祭祀継承を分離させた結果、現代の相続は財産分けだけが相続人の関心事となり、お墓を守ったり祖先を祭ることに対する責任が曖昧となってしまいました。

現在の家族や仕事の関係、これまでの親子間のわだかまりなどの様々な事情により、自分の親の墓であっても墓守りはしないというケースも見受けられます。そのように誰も墓守りをする方がいない場合はどうなるのか。法律では裁判所に祭祀承継者を決定してもらうように家庭裁判所へ申立をします。ただ家庭裁判所がある人を決定したとしても、その人がかたくなに拒否をする場合も予想されます。強制的に承継者とすることは事実上できませんので、落ち着くところは「永代供養」となります。

墓守りは大切な仕事

先祖代々の「家」の墓であるからこそ、お盆やお彼岸にお墓参りをする習慣が広く残っているとも考えられます。祭祀の承継は責任ある大切な仕事です。
承継する者はしきたりを覚えたり、さらに墓地の維持管理、法事の主宰、親類縁者への連絡などに結構お金や時間を割かなければならず、祭祀承継者は苦労する場面があります。しかし、それぞれの家でお墓を守り祭祀をとりおこなうという行為があるからこそ、人との縁が脈々とつながり、日本の文化が受け継がれていくこととなります。

祭祀(=墓守り)は、相続で受け継ぐもの、法律で受け継ぐものではなく、気持ちで受け継ぐ財産なのだと、祭祀承継の相談を受けるといつも思うところであります。

マイベストプロでは成年後見業務が全面にでていますが、司法書士は不動産登記や会社登記がメインの仕事です。また、140万円までの民事裁判については、弁護士と同じように依頼者を代理して法廷に立つこともあります。

家賃滞納によるアパートの明渡しや放置自動車の収去訴訟など依頼を受けることがありますが、その際まず相手方の住所を確認するところから始まります。裁判は郵便が相手に届かないと手続が進んでいかないからです。アパートを借りている人が必ずしもその部屋に住んでいるとは限りません。セカンドハウスとして、資料置き場として、趣味の部屋として、部屋を借りる理由は人それぞれです。また最初は住んでいたけど、家賃を滞納してどこかに行方をくらますということもあり得ます。そこでこのような仕事の依頼を受けるとまずは住民票の調査から始めるのです。(司法書士は事件の依頼を受けた場合、その職務の範囲内において相手方の住民票を職権で調査することができます)

住民票が取得できない…

しかしながら往々にして住民票が取得できないケースがあります。まず、入居時の審査の際に、必要書類として住民票などの公的書面を提出させずに賃貸借契約を締結するケースがあります。入居者は住所をその契約書に記載をしますが、住民票上の住所であるかどうかはわかりません。
「印鑑証明書や運転免許証のコピーあるから大丈夫♪」と考える方もいるかと思います。確かに本人確認という意味では公的書面ですから有効な資料となります。ただ、印鑑証明書や最近の運転免許証は「本籍」の記載がありませんので、いざという時に相手の住民票を取得することができない場合があるのです。
例えばA市にあるアパートの契約をしました。契約時はそのアパートに住所を移しました。契約直後にB市に住民票を移しましたが、そのまま大家には告げず、そのアパートに住み続けました。それから6年後相手は行方をくらましました。また家賃もその時で6ヶ月滞納していました。そこで大家は家賃滞納による明渡訴訟を提起することになります。裁判の準備として住民票を取得しようとA市の市役所に請求しても「住民票はありません」と言われてしまいました。
住民票は徐票(A市の住民ではなくなったこと)になってから5年を経過すると廃棄処分となってしまいます。従って、入居当初は住民票上の住所がわかっていたとしても、アクションを起こそうとした時点において相手の住所がわからないという事態が発生することがあります。
本籍がわかっていると「戸籍の附票」という住所の変遷がわかる書類を取得することができます。本籍地が分かっていると、いざという時の初動対応が迅速に行うことができるのです。ただ一方で本籍地が分かっていても「筆頭者」が分からないと戸籍は取得することができません。従って、【本籍付住民票】を入居時に入居者から貰い、契約書とともに保管することをお勧めします。

駐車場の契約にはさらに車検証のコピーも

駐車場の放置自動車の収去の場合は、自動車の所有者を訴えます。駐車場を借りた人も当然訴えるのですが、借りた人がその自動車を所有しているとは限りません。他人から借りている自動車かもしれませんし、家族名義の自動車かもしれません。借りた人と自動車の所有者が異なる場合は、双方を訴えることとなります。
また、放置自動車の訴訟などでは、その自動車の特定として車台番号など、車検証を確認しないと判明しない情報を必要としますので、車検証のコピーは重要な証拠書類となるのです。
以前担当したケースでは、契約時に車検証のコピーを取得していなかったのですが、その後裁判の文書送付嘱託という手続を利用して、軽自動車協会から車両照会の写しを取得したところ、駐車場を借りた人と所有者が異なり、さらにその所有者は死亡しており、加えて駐車場を借りた時点で既に車検が切れていた自動車であったことが分かりました。
駐車場とはいえ、トラブルになることもありますので、本籍付住民票の他に車検証のコピーも合わせて提出していただくことをお勧めします。

契約時の審査が『鍵』

契約時の審査を厳しくすると借りてくれる人がいないということを言われる方もおります。しかし後でトラブルになった場合、訴訟費用や廃棄費用などで数十万円という費用を支払って法的解決を図ることとなりますし、また契約して何経ってからそれらの書面を提出することに難色を示す人いると思います。
何事も最初が肝心ということです。

 

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