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工藤祐輝司法書士の逮捕について


2018年7月13日 / 投稿者:

 

工藤祐輝司法書士の逮捕について

 

平成30年7月13日

司法書士法人あおば登記・法務事務所
所長・司法書士  太田 宜邦

 

当事務所に所属する 工藤 祐輝 司法書士(本年1月より当事務所に入職)が、児童買春・ポルノ禁止法違反(製造)と、青森県青少年健全育成条例違反の容疑で逮捕された、との報道がありました。

報道によりますと、逮捕容疑は、同司法書士が、本年3月4日未明、青森市内に駐車中の車内で、女子高生が18歳未満と知りながらみだらな行為をし、その様子をスマートフォンで撮影した疑いです。

当事務所としては鋭意、事実関係を調査中ですが、現時点では、一般に報道されている情報以外に、得られている具体的な情報がありません。
また、同司法書士が容疑を一部否認しているとの報道もあることから、正確な事実関係の把握、および同司法書士への処分に関する判断につきましては、今後の捜査および裁判等の手続の進行を待つ必要があります。

しかし、仮に逮捕容疑が事実であるならば、未来ある未成年者に対し、取り返しのつかない深い傷を負わせ、かつ司法書士制度および当事務所をご信頼いただいている皆様を大きく裏切る、言語道断の行為であるという他ありません。

当事務所といたしましては、今回の事件を重く受け止め、職員指導の徹底を図り、今後、万が一にも同様の事態が生じないよう努めるとともに、市民の皆様の信頼回復のため、その責任を果たしてまいりたいと考えております。

 


【以下、平成30年7月20日追記】

司法書士法人あおば登記・法務事務所
所長・司法書士  太田 宜邦

いまだ本件の詳細までは把握できていない状況が続いておりますが、工藤 祐輝 司法書士の代理人弁護士から提供された情報によれば、同司法書士は、被疑事実自体については、おおよそ認めていることが分かりました。

よって当事務所は、同司法書士を、平成30年7月18日付で懲戒解雇いたしましたので、ここに報告申し上げます。

本件の発生により、様々な方々にご迷惑をお掛けしておりますこと、あらためて申し訳なく存じます。1つ1つのご依頼を、最大限の誠意をもって取り組む以外に、信頼回復の路はないと考えておりますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。



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仲良し姉弟、一つの椅子で


2017年9月9日 / 投稿者:

ときどきケンカもするけれど、いつも仲良し。
2番目と3番目は、一つの椅子に並んで腰掛けるのが大好きで、親から見ても微笑ましいです。

2017年09月投稿……仲良し姉弟、一つの椅子で



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KUMON「高進度学習者賞(高進度部門)2017」


2017年9月8日 / 投稿者:

今回も頂くことができました。
KUMONの「高進度学習者賞(高進度部門)」。

現在、小学4年の長女は、中学1年の国語を、どーにかこーにか勉強することで、ギリギリこの賞を貰える可能性が継続しているのですが、さすがに、宿題のレベルが難しくなってきています。
親でもちょっと本気出さないといけないレベル(^_^;)
本人は地道に頑張っていますが、次も貰えるといいなぁ~。

2017年09月投稿……KUMON「高進度学習者賞(高進度部門)2017」



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SIGMA「135mm F1.8 DG HSM」


2017年9月6日 / 投稿者:

各メディアでの高評価ぶりに、とうとう我慢しきれずに買ってしまいました、SIGMAの「135mm F1.8 DG HSM」。
やはり良いですねぇ、コレ……!

アダプター経由でa7R2とかにつけても良いのですが、重量バランス的にはやや難あり。
なので、防湿庫の肥やしになっていた5D3を久しぶりに引っ張り出して、楽しんでおります。
この焦点距離のレンズとしては、手ぶれ補正が無いのだけが残念。室内ではシャッタースピードを1/160等に固定し、ストロボ(天井バウンス)を、という使い方が基本になりそうです。

背景は、これでもか!というくらいに大きくボケますし、ボケ味も最高。
ボケ過ぎじゃない? と家人にも言われましたが、気にしません(^_^;)。せっかくフルサイズのカメラでポートレートとるなら、これくらいボカしたい、ってのが人情ってものですよね~。

2017/09/06投稿……SIGMA「135mm F1.8 DG HSM」



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樋川車輌さんの「お客様感謝祭2017」


2017年9月6日 / 投稿者:

今さらながら、な投稿ですが……。
8/27(日)は、お世話になっている樋川車輌・樋川自動車さんの「お客様感謝祭2017」に、娘たちを連れてお邪魔しました。
ホントはミニ四駆のイベントもあるということで、長男も連れて行きたかったのですが、あいにくと夏風邪で、長男とママはお留守番でした。

その弟の分も、ということで張り切った?のかどうか、娘たちは、出張動物園や、ネイルアート、らくがきカー、プラ板作成などなど、数々のイベントを精力的に楽しみ尽くし、満足して帰途に尽きました。
毎年のことですが、ソバも焼き鳥もアイスも、全て無料ですからね。
ホント、樋川さん太っ腹!(社長はダイエットに成功して、かなり痩せてましたけど)

それにしても、最後の写真、長女作のプラ板なのですが、無駄にクオリティ高くないですか。用意された絵をなぞったとはいえ、ここまで忠実に描かなくても。
こういうのに熱意を燃やさずに、日々の宿題を早く片付けてほしい……(^_^;)

2017/08/27の出来事



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ニュースレターvol.11を発刊しました。


2015年5月8日 / 投稿者:

わかば事務所のニュースレターvol.11(最新号)ができました!

当事務所では、【不】定期にお取引をいただいている企業様や金融機関様に対して、ニュースレターを発行しご郵送しております。

毎回相談を受けた法律問題の解説をメインに構成しておりますが、今回のテーマは「寄与分(相続問題)」と「知っておきたい判例解説(認知症高齢者の徘徊による事故)」「事業用借地権」の3本立てです。これまで原稿書きから校正まですべて私一人でやってきましたが、紙面を充実させるために、青森オフィスの葛西司法書士にも原稿書きを協力してもらいました!

年に3~4回程度しか発刊できていないのですが、結構作るの大変なのです。ただ、企業様や金融機関様などに届けると「いつも読んでいますよ」と声を掛けられ、嬉しい反面、「やめられないし適当なものは作られない」という気持ちになります。

下記アドレスをクリック、又は上記タグの右端「ニュースレター」の部分をクリックしていただけると、最新号のニュースレターをご覧頂けます。
http://aozorahoumu.net/download/wakaba_news_11.pdf

お暇な時に、気分転換で読んでみて下さい!!

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この投稿は、次のページから転載したものです。
 ・ マイベストプロ青森 コラム



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不動産競売でアパートを落札した際の注意点


2015年2月20日 / 投稿者:

不動産競売でアパートを落札した際の注意点

 

1.「3点セット」って知っていますか?

不動産競売に際して物件を落札しようとする方がまずやらなければならないことがあります。それは、いわゆる「3点セット」の熟読です。全国の不動産競売の情報は裁判所が運営するサイトから情報を入手することができます。下記サイトをご参照下さい。「3点セット」とは、次の文書のことをいいます。この3点セットを熟読しないとトラブルに巻き込まれる可能性もあり、大変重要な書類です。
①物件明細書
競売にかかる不動産の表示及び買受人(競落人)が負担することとなる他人の権利、物件の占有状況などの特記事項が記載されています。特に「買受人が負担することとなる他人の権利」の部分が重要です。
②現況調査報告書
対象不動産の「今」が記載されています。誰が使用しているのか、空き家なのか。物件の関係者からの聞き取り事項。対象物件の案内図、土地の公図や建物図面、そして現況(外観・内部)の写真が掲載されています。
③評価書等
不動産鑑定士による対象物件の評価額が記載されています。
(不動産競売物件情報サイト:http://bit.sikkou.jp/xxW00_sv_0000Action.do

2.「買受人が負担することとなる他人の権利」とは

①物件明細書に「買受人が負担することとなる他人の権利」という欄があります。この欄が「なし」と記載されている場合には、実際に使用(占有)している人がいたとしても、手続を踏めば法的に退去させることができます。仮にアパート1棟を落札し、9部屋のうち7部屋が既に入所していたとしても、この欄が「なし」であれば、それぞれの賃貸借契約は引き継がないこととなりますので、一斉に退去を求めることができます。(退去を望まない場合には、新たに入居者との間で賃貸借契約を締結し直す必要がありますので、注意が必要です。)
逆にこの欄に「賃借権の表示」があった場合には、競落したとしても、その占有者の使用を認めなければなりません。ただ、賃貸人としての地位を承継しますので、その後の賃料は落札者(新所有者)が受けとることができます。

3.旧所有者(旧貸主)に差し入れてある敷金はどうなるのか?

仮に入居者が旧賃貸人に敷金を差し入れていた場合、「買受人が負担することとなる他人の権利」に記載された賃借権は競落人に対抗できる(使用を継続できる)こととなりますので、この場合競落人が賃貸人の地位を承継します。従って賃借人が退去する際の敷金の返還義務をも承継します。敷金が10万円であれば、入居者が退去した場合は10万円を返還しなければなりません。本来であれば旧賃貸人からその敷金10万円を受けとり、そのお金を入居者へ支払うことになりますが、競売にかかる程経済状態が悪化した人ですから、敷金を回収することは難しく、現実的には競落人が敷金を負担することがほとんどです。
従いまして、アパートを競落しようとしている人は、引き受けなければならない賃借権がある場合、その敷金を自分が負担して支払う覚悟で参加しなければなりません。
一方で、「買受人が負担することとなる他人の権利」の欄が「なし」であれば、実際に入居している人がいたとしても、退去の際に、敷金を返還する必要はありません。

4.対抗できる賃借権とそうでないものの違い

賃借中の建物が競落された場合、競落人が引き受けなければならない賃借権かどうかは、賃借人(アパートに住んでいる人)が部屋の引渡しを受けた時期によって異なります。
①建物の第一順位の抵当権設定登記よりも前にアパートの引渡しを受けていた場合
この場合は、建物賃借権が抵当権に優先しますので、建物が競落されても新賃貸人は賃借権を引き継がなければなりません。
②建物の第一順位の抵当権設定登記よりも後に引渡しを受けた場合
この場合は、新所有者は賃借権を引き継ぎませんので、競落後引渡命令によって、簡易に建物の引渡しを受けることが可能です。もっとも、建物の賃借人は、競売における買受けの時から6ヶ月間は建物の引渡しを猶予されます。

5.余談:アパート入居契約の重要事項説明

アパートを借りるときに宅建業者が重要事項説明をします。その際に、抵当権等担保権の有無を説明されます。私も学生時代アパートを借りる際、この説明を受けたのですが、何で説明するかわかりませんでした。これまでのお話しで皆様もご理解いただいたと思いますが、既に抵当権が設定されているアパートに入居した場合には、入居者の意思に関わりなく競売により退去を迫られるリスクがあるということになります。私が退去を迫られる入居者の立場だったら、困りますよね・・・

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 ・ マイベストプロ青森 コラム



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【BLUE SKY】 VOL.10(最新号)発刊


2014年11月14日 / 投稿者:

【BLUE SKY】 VOL.10(最新号)発刊

当法人では、【不】定期にすでにお取引をいただいている企業様に対して、ニュースレターを発行しご郵送しております。

今回のテーマは「民事信託(家族信託)」と「位置指定道路」です。
民事信託は今専門家の間では注目されている分野です。そして「位置指定道路」は相談も多いし、トラブルも多い道路の問題です。

お時間の空いたときに是非ご覧下さい!

vol.10【民事信託(家族信託)・位置指定道路】
http://aozorahoumu.net/download/wakaba_news_10.pdf

 



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成年後見人の報酬はいくらかかるの?


2014年8月28日 / 投稿者:

成年後見制度を使うといくらかかるのですか?

成年後見制度の相談を受ける場合に必ず聞かれる質問が成年後見人の報酬に関する質問です。成年後見人が親族の場合(例えば父の後見人を娘が務める場合)には無報酬で行うことが多いと思いますが、相続や保険金請求などの法律問題がかかわる案件や、単に財産が多い場合には、裁判所は親族ではなく、研修を積んだ専門家(司法書士・弁護士・社会福祉士)を選任する傾向があります。現在全国の家庭裁判所に申し立てられる成年後見人選任事件において、専門家などの第三者が後見人を務める案件は全体の57.8%に及んでいます(平成25年の数値)。そもそも親族に後見人をやらせず、専門家を選任する理由については、前回のコラム「市民後見人について取材を受けました」をご覧下さい。

成年後見人の報酬には目安があるのです

専門家が成年後見人になった場合には報酬をいただくことになります。報酬の目安は青森家庭裁判所のホームページに、目立たないですがきちんと掲載されています。

報酬額のめやす
それによれば、成年後見人の月額基本報酬は2万円です。また管理する財産が1000~5000万円であれば月額3~5万円となっています。また相続などの特別の法律問題を解決した場合には、別途加算報酬があります。ただ、本人の財産が少ない場合には、月額1万円になったりと、本人の収支バランスを考えて、裁判所が報酬額を決定します。また、この報酬は1年間働いた分として、1年ごとに支払われることになります。

この報酬は誰が支払うのですか?

この成年後見人の報酬は誰が支払うのかですが、これは本人の財産から支弁されます。他の人(配偶者や子ども)に請求されることはありません。本人の財産がなくなった場合には、成年後見人の報酬はないこ(ボランティア)とになります。生活保護を受けている方の成年後見事件は市町村が後見人の報酬助成を予算立てしていることが多いので、市町村から頂くこともありますが、原則本人の財産から裁判所が決めた報酬額を頂くことになります。

親族の方からすれば、高い報酬だと思われるかもしれません。ただ成年後見人を務める私たちからみれば、他人の財産を預かるという大変責任の重い仕事ですので、その対価として報酬はいただくことになります。私たちもその報酬に見合った働きをしなければならないと考えています。



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市民後見人について取材を受けました


2014年7月1日 / 投稿者:


先日市民後見人について電話取材を受けました(6/17東奥日報朝刊に掲載されています)。コメントだけでは真意が伝わらないので、このコラムを利用して、市民後見人についての意見を述べたいと思います。なお紙面の都合上、市民後見人の制度については私が所属している公益社団法人成年後見センター・リーガルサポートが発行している「リーガルサポートプレス」をご参照下さい(http://www.legal-support.or.jp/public/press.html

成年後見制度の現状(最高裁判所発表の統計から)

平成12年にスタートした成年後見制度。当初成年後見の申立事件(平成12年は9,007件)により選任された成年後見人の9割は配偶者、子などの親族であり、残り1割が司法書士・弁護士を始めとする第三者(専門職)後見人でありました。
しかしながら、第三者後見人の割合は徐々に上がり続け、平成25年1月~12月までの成年後見の申立事件(年34,548件)により選任された成年後見人等の約57.8%が第三者後見人となっています。成年後見人を誰にするのかというのは最終的に裁判官が決定します。仮に成年後見申立時に親族を候補者としたとしても、裁判官が第三者後見人を選任することができます。つまり、家庭裁判所は、親族後見より第三者後見を選択しているということがみてとれます。

なぜ第三者後見人が選ばれるのか

それは成年被後見人と成年後見人との間が親密であればある程、「公正な第三者」として財産を適切に管理するという意識が薄れていくからです。家庭裁判所から「成年後見人」という身分を与えられることにより、仮に夫や父親の財産であったとしても、成年被後見人の財産に「他人性」が生まれます。赤の他人の財産を管理することと同じになるのです。その財産を不適切に使ってしまった場合(例えば、被後見人の預金から後見人の生活のためにお金を引き出して使ってしまうことなど)、それは業務上横領に該当することになります。
最近司法書士や弁護士などの第三者後見人による業務上横領がニュースになっていますが、それは実は氷山の一角であり、このような不適切な財産管理により問題となる多くのケースが親族後見による横領事件なのです。

なぜ親族後見に不適切な財産管理が多いのか

例えば、こんな会話父と娘の会話。「おじいさん、今月たかし(孫)の塾の夏期講習があって講習代が10万円するの。大事な高校受験前の夏だし。なんとか受けさせたいの。援助してくれない。」「しょうがないな。たかしの将来のためだからな」と、娘は父から10万円を援助してもらいました。それを聞いたあなたは「それはおかしい!」とは思わないでしょう。でも、娘が父親の成年後見人だった場合、話は異なるのです。
「大学進学の冬期講習のお金10万円もかかるんだ〜うちにはお金がないしなあ。たかしも頑張っているから受けさせたいな。そういえばおじいさん、たかしが中学の時の夏期講習のお金も出してくれたし、きっと(今はぼけちゃって聞けないけど)援助してもいいよって言ってくれるはず♪」と言って、成年被後見人の預金口座からお金を引き出し、講習代にあてました...これが不適切な財産管理の一例です。
前半の例のように、おじいさんが十分な判断能力があるのであれば、自由に自分の財産を使ってもよいので、娘に孫の教育資金をあげても良いのです(おじいさんと娘の間に10万円の贈与契約が成立したと評価することができます)。
財産管理においてお金を支出する場合のメルクマールはその支払いに「法的義務があるかないか」で判断をします。従って今回のケースについてもおじいさんに孫の教育費を支出する法的義務があるかないかということになります。言い換えれば、娘がおじいさんを「孫の教育資金10万円を支払え」という内容の裁判を提起し、娘が勝訴し、家庭裁判所がおじいさんに支払いを命じるのかという問題と同じことなのです。そのような支払命令が下されないということは皆さんお分かりかと思います。

後見人を監督するのは家庭裁判所です

後見人の仕事(適切な財産管理を含めた後見業務)を監督するのは家庭裁判所です。後見人による不適切な後見業務により、成年被後見人の財産に損害が出てしまった場合、監督責任を問われてもおかしくはない立場なのです。ですから、家庭裁判所としては他人の財産を預かるための基礎的な知識(研修)と倫理を兼ね備えた第三者に成年後見業務を担って欲しいため、第三者後見の割合が高くなってきているのです。
一方で、成年後見業務を扱う専門家の数は限られています。司法書士・弁護士の全員が成年後見業務を行っているわけではありません。司法書士でいえば全体の4分の1くらいです。成年後見業務は他人の財産を預かるという責任が重い仕事であり、また通常の不動産登記や会社登記と異なり、長期間(成年被後見人が亡くなるまで)の業務であります。加えて関係者(司法書士等は親族間の紛争性の高い案件が多いです)との調整役を担うことにもなります。報酬も仕事量に比して実入りが良い仕事とはいえないため(プロボノ活動の一つ)、成年後見業務を扱う司法書士等専門家の数も自然と限りがあります。そこで、今後の超高齢化社会に向けて、第三者後見人候補者の数を更に増加させなければ対応することができないことは目に見えています。司法書士でも弁護士でもない後見業務について知識と倫理を兼ね備えた人が必要となるのです。その筆頭株が「市民後見人」なのです。

市民後見人団体の乱立は問題あり

それでは市町村が市民を集めて独自に研修会を開催し「市民後見人」を養成したからといって、すぐに家庭裁判所がその人たちを第三者後見人として選任するでしょうか?
家庭裁判所が法律専門職以外の人を財産管理人に選任することはまれであります。原則は弁護士であり、現在多くの後見事件を扱っている司法書士や社会福祉士も研修制度の充実(司法書士は2年に1度12時間以上の研修を受けることが候補者登録要件となっている。社会福祉士会の「ぱあとなあ」も研修制度を用意している)と執務管理の徹底(司法書士が行った業務を家庭裁判所に報告する前に司法書士がチェックをする体制が整えられている)を長年続けることで家庭裁判所の信頼を得られ、現在は後見人候補者供給団体として認められているのです。
市民後見人は今始まったばかりの制度です。「私は沢山勉強をしてきましたので、後見人になることができます!」と言ったところで、まずは家庭裁判所の信頼を得なければ選任されないのです。また、誰か一人でも思い込み等により不適切な後見業務をしてしまい、結果として解任にされた場合、その団体の信頼は地に落ちるばかりか、そのようなことが続けば市民後見人自体の信頼もまた失われてしまうのです。
また、様々な市民後見の団体を立ち上げた場合、それぞれのルールで後見業務を形作ってしまうと、せっかく始まった市民後見制度は玉虫色となってしまいます。市民後見人はその後見業務をする人のスキルアップの為にあるのではなく(スキルや報酬を目当てに後見業務に付きたいのであれば司法書士や弁護士、社会福祉士の資格を取得し後見業務を行うべきであると考えます)、「地域福祉の実現」のために必要な制度であると考えています。自治体と法律専門職が必ず関与し、研修制度の充実と執務管理について一定のルールを定着させ、全国統一レベルで広げていかなければ、せっかくの市民後見人制度が脆くも崩れてしまうと危惧しているのです。

以上の理由から、市民後見人制度については「積極的・慎重論派」なのです。



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