日司連総会


2010年7月11日 / 投稿者:

 太田@あおばです。
 
 怒濤の更新のおかげ(?)で、溜まってる話題としては、これが最後かな?
 
 6/24〜25の両日、「東京ベイホテル東急」で開催されました、「日本司法書士会連合会(日司連)」の定時総会に、青森県会の代議員として参加してきました。
 「わかば」の久保さんも一緒です。
 
 日司連の総会というのは、よくある「シャンシャン総会」ではありません。
 執行部を鋭く批判する質疑なども多く、毎年白熱した議論が展開される、非常に面白い(?)会議です。執行部が提案した議案が否決されることも珍しいことではありません。
 
 そんな総会において、「一言モノ申したい」と望む代議員は数多く存在するわけですが、質疑時間も限られておりますので、自由に質疑が行えるわけではありません。
 基本的に、各単位会の会長推薦を受けた代議員は、優先して3分間の質疑ができるのですが、ブロック会長推薦だと5分間の発言が許されるとか、逆に「推薦無し」の質疑だと2分間しか発言が許されないとか、そういうシステムになっています。
 
 昨年の会議では、我らが久保さんが質疑を行いましたので、今回は太田が青森県会の質疑を担当させていただくことになっておりました。
 質疑のテーマとしては、司法書士の「業務賠償責任保険」に関する問題点について、です。
 
 「業務賠償責任保険」というのは、我々司法書士が業務上のミスなどで依頼者に損害を与えてしまった場合、その損害を保険によって担保する制度です。この保険制度の存在によって、司法書士の信頼性を高めようとしているわけですね。
 ただし、各司法書士個人がそれぞれに保険に加入するかたちですと、無保険の司法書士が出てきて困る可能性があります。これを防ぐために、司法書士「会」が保険契約者となって保険に加入するかたちを取っているのが現行制度です。司法書士会は強制入会の団体ですので、これによって必然的に、司法書士全員が保険に加入しているのと同じコトになります。
 
 ここまでは良いのですが、問題はここからです。
 
 例えば自動車任意保険ですと、「等級」という仕組みが用いられていますよね。
 無事故の優良ドライバーだと、年々等級が上がっていき、保険料が段々安くなっていきます。逆に事故があると等級が下がって、保険料が高くなると。そういうふうに、保険料は「個人ごとの実績」で定められるわけです。
 
 一方で、自動車の強制保険(自賠責)ですと、全国共通の保険料額となっていますよね。
 これは「自動車の運転」という行為自体が、一定のリスクをともなうモノなので、被害者救済のため、事故のリスクはドライバー全員で分かち合いましょう、という制度だからです。
 
 しかし司法書士の保険は、そのどちらの考え方でもなく、保険料が「司法書士会ごとの実績」で定められることになっているのが現状です。
 
 例えば、A県の司法書士に事故があると、A県の司法書士みんなが負担する保険料が高くなってしまう。B県では事故がないので、B県の保険料は安いまま。とすると、A県の司法書士は、自分では事故を起こしたことがなくても、事故を起こした司法書士と同じ県に所属しているというだけで、特別に高い保険料を負担しなければならなくなるのです。
 ある司法書士が事故を起こしたら、隣の司法書士の保険料も上がってしまう。特に地方の、少人数の単位会では、1つの事故でも影響は甚大となります。周りの目を考えると、「事故があっても保険を使えない」という事態すら生じかねません。
 
 保険制度は、「ある県の司法書士」の信頼を高めるためのものではなくて、「全国の司法書士」の信頼を高めるためのものです。
 そうであれば、自賠責の考え方と同様に、保険料を全国均一にして、事故のリスクは全国の司法書士全員で、薄く広く分かち合うというのがスジではないでしょうか。
 
 ……長くなってしまいましたが、以上のようなことを、日司連総会で質疑させていただいた次第です。
 
ファイル 68-1.jpg
 
 この保険制度の問題点は、東北各会でも関心が高い問題となっておりまして、これを取りあげようとした太田の質疑は、光栄なことに「東北ブロック会長」の推薦をいただくことになりました。
 東北では1人だけに許された特別な推薦枠ですので、質疑時間5分に加えて、再質疑2分という長い発言時間を頂戴し、存分に問題点を訴えることができました。
 
ファイル 68-2.jpg
 
 そのおかげで、日司連執行部の皆様に対しても、議場の全国の代議員の皆様に対しても、良い問題提起ができたのではないかという手応えを感じております。
 日司連の細田会長からは、「私自身も保険料は全国共通であるべきだと考えている。今後調整していきたい。」との発言をいただきました。
 また、夜の懇親会などで、他県の多くの代議員の方々からも、単位会における保険制度の運用実務についてアドバイスをいただいたり、「素晴らしい質疑だった」「面白かった」(?)などのお褒めの言葉も頂戴しました。
 
 全国共通化が難しいとしても、例えば東北ブロック会全体で保険に加入して、リスクを分担できるようにしようなどという声も出てきたりしてまして、今後はいろいろ前向きな動きが出てきそうな感じです。
 太田も引き続き、青森県司法書士会および東北ブロック会の役員として、保険制度の改善に向け、できる限り働いていきたいと思います。



カテゴリー:太田宜邦のblog



 

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